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薬剤師インタビュー

2011年9月22日

吉田珠樹さん
株式会社日本アポック アポック日高センター前薬局2号店 薬局長
1998年3月、北里大学薬学部製薬学科を卒業。製薬メーカーに就職し、MRとして循環器、消化器領域の営業を担当する。2001年11月、日本アポックに転職。薬局アポック川越店、薬局アポック若葉店に薬剤師として勤務したのち、2006年9月に配属されたアポック医大前薬局で薬局長になる。2008年11月より、アポック日高センター前薬局2号店の薬局長として働いている。

―卒業後の進路にMRという仕事を選ばれたのはなぜですか?

いずれは薬局に勤めるとしても、まずはメーカーの立場でクスリに携わってみたい、と思ったのが理由です。スーツを着てバリバリ働くことへの憧れもありました。
しかし、MRとして3年勤めましたが、その先のビジョンが見えてこなかったんです。MRとしてこれがしたい、こうなりたい、と思えることが浮かばなかった。病院をまわって、医師の方にお会いして、製品をPRしていくのですが、先生方にアプローチしていくこともあまり得意ではなかったんだと思います。
いろいろと考えているうちに、薬局で患者さまに関わりながら仕事をしたいと思うようになりました。

―MRから調剤薬局にキャリアチェンジされたわけですが、ストレスや不安を感じたことはありませんでしたか?

薬局での経験がまったくなかったので不安はありましたが、ストレスはなかったですね。薬局では幅広いクスリの知識が必要となるので、そこを補っていかれるのかがいちばん不安に感じたことです。
少しでも不安を解消できれば、と思って、薬局に勤務している友人に話を聞いたりしました。最終的には、入社後にしっかり勉強できそうなところを探すしかない、と思いました。

―数ある薬局のなかで、転職先を日本アポックに決めた理由は?

オープンから数か月経過していた薬局アポック川越店まで見学に行ったんです。スタッフのみなさんがハキハキと明るくて、雰囲気がよかったので、「ここで働きたい」と即決しました。高校と大学の先輩がいると聞いて、親しみやすさを感じたこともプラスに作用したと思います。

―実際に薬局の薬剤師として働きはじめて、いかがでしたか?

メーカーに勤めていたときは、自分の扱っているクスリ以外の知識はほとんどありませんでしたので、知識不足を補うのはたいへんでした。しかし、職場の雰囲気がよく、指導を担当してくださった先輩が親切に教えてくださったため、すぐに不安も解消して店舗に馴染むことができました。
専門誌を読んだり、参考の本を教えてもらったり、個人で勉強できるところは個人で勉強をしました。そのほかには、月に1回、店舗で勉強会もやっていましたね。その年の新卒の薬剤師と一緒に、薬剤について、疾患について、クスリの使い方について、など、テーマを決めて調べたことを発表しながら進めるスタイルでした。仲間と一緒に、わからないところを教えあったりしながら、知識を身につけられたのはよかったですね。

―その後、数回の異動で、中規模病院の門前薬局、個人クリニックに対応する薬局、大学病院の門前薬局と、いろいろな医療機関の処方箋への対応を経験していらっしゃいます。それぞれに特徴や注意点など、ちがいがありますか?

たとえば、個人クリニックの処方箋が中心だった薬局アポック若葉店では、医師と直接話すことができました。「なぜこのクスリを処方したんですか?」と意図を確認したり、逆に薬剤師の立場から提案したりすることもありました。また、ショッピングモール内にありましたので、クスリができるまでのあいだに買い物を楽しんでいただけるよう、ポスターを掲示しました。これは、現在も好評だそうです。
大学病院の門前薬局では、重篤な疾患の患者さまが多く、ナーバスになっておられる方もいらしたので、応対により気を配るようになりましたね。とくに、現在勤務しているアポック日高センター前薬局2号店は、がんと心臓病に対する高度専門医療に特化された埼玉医科大学国際医療センターの門前にあって、当薬局にいらっしゃるのもがんと心臓病の患者さまが大半を占めます。患者さまから余命について話されることもありますが、「命」について前向きに受け入れていらっしゃるので、わたしたち薬剤師も深刻になりすぎず、サポートしていくように心がけています。
応需先の医療機関がちがえば、患者さまも扱うクスリも変わってきます。しかし、患者さまを中心に考えて、薬局を運営していくという点は同じですね。

―患者さんを中心に考えた薬局づくりとは、具体的にどのような工夫がありますか?

たとえば、体調が悪かったり、お年を召していたり、カウンターまで来ていただくのが困難な患者さまには、お待ちいだたいている席までいって服薬指導を行っています。アポック日高センター前薬局2号店では、がんの患者さまが多いので、抗がん剤による副作用の対処方法などの情報文を作成して配布しています。情報文の配布により、患者さまからもクスリのご相談をいただくことが多くなりました。
また、患者さまからご意見をいただいて、待ち合いスペースも改善しています。ストーマ装具(人工肛門・人工膀胱)をつけた患者さまは、低い椅子だと座りにくいという話を聞き、1年半ほど前にバースツールのような高い椅子を置くようにしました。
クスリをお渡しするだけでなく、患者さまとコミュニケーションをとっていくことが大切なんだなぁ、とつくづく感じています。

―認定薬剤師の資格も取得されています。

会社として、認定薬剤師資格の全員取得を目指しているので、わたしも取得しました。薬剤師会主催の講習会の費用負担や、インターネット研修の団体割引など、バックアップ体制も整っているのはありがたいですね。
今年、6年制の実習生を受け入れたのですが、意識が高く、われわれスタッフの意識も高まりました。あいまいだった知識も、実習生から質問されることで調べなおしてはっきりしたり、わかりやすく説明するために咀嚼しなおしたり……。今後、6年制の薬学部を卒業した薬剤師が増えていくなかで、4年制の卒業生もさらなる研鑽を積んでいかなければならない、と強く実感しました。認定薬剤師の資格を更新し続けるためにも必要ですし、日々勉強を続けています。

―勤務薬剤師から管理薬剤師になられたとき、心境に変化はありましたか?

それまで「自分はこうすればいい」という意識だったのが、店全体のことを考えるようになりました。管理薬剤師としての業務を通じて、店舗の運営のこと、経営的な数字のことなどが見えるようになってきたので、自然と心境も変わっていったと思います。
管理者研修では、店舗ごとの営業数値、半期の目標と達成状況なども報告しあっています。それを持ち帰ってスタッフと共有することで、スタッフの意識向上につながってくれたら……と思っていますが、わたし自身、勤務薬剤師だったときにはそこまでモチベーションを高く持てなかったわけですし、なかなか難しいかもしれないですね。


―重篤な患者さんの多い店舗で、管理者として働いていると、ストレスも多いと思います。息抜きはどのようにしていますか?

休みの日に遠出をするようにしています。鎌倉までドライブに行ったり、箱根の温泉に旅行に行ったり、長期の休みは海外旅行で羽をのばしてきます。今年の休みは、韓国に行ってきました。
ふだんとちがうところに行って、ふだんとはちがう景色や食べ物に触れることで、スイッチが切り替わりますね。しっかりオフを楽しむことで、仕事にもまた精力的に取り組めると思います。

―最後に、日本アポックの魅力を教えてください。

認定薬剤師の資格を全員が取得できるようにサポートしてくれていることもそうですが、人材育成に力を入れていると思います。勉強できる体制が整っているので、向上心を持って働いていかれるのではないでしょうか。
また、東証一部上場企業のヤオコーグループということで、バックボーンがしっかりしているため、福利厚生もしっかりしていますよ。

知っトク!おトク!豆知識

丁寧な言葉づかいは、あなたをワンランク上げる
言葉づかいは、コミュニケーションをとるうえで、非常に大切な要素です。
丁寧な言葉づかいは、あなたの社会的ステイタスをワンランク高め、同時に相手に対して敬意を表すことになります。 むやみやたらと、英単語や専門用語などを混ぜながら、会話する人をよく見受けますが、知識人を気取ることは逆効果です! 大切なことは、「相手に合わせた、わかりやすい形に言葉を変換して、理解しやすいように伝える」ことです。 そうすれば、あなたは親切な対応ができる人として受け入れられ、もうワンランクアップまちがいナシ!

今月号の目次
今日はなんの日?
  • 2016年9月9日
  • 救急の日
  • 厚生労働省が1982年に「9(きゅう)9(きゅう)」の語呂合わせから制定。救急医療関係者の意識向上と、国民の正しい理解を深めることが目的である。
  • 2016年9月9日
  • 骨盤臓器脱 克服の日
  • 尿失禁・骨盤臓器脱で悩む女性ゼロをめざすひまわり会により制定される。骨盤臓器脱の英語表記は「POP」と略され、逆転すると「909」と読めるため。
  • 2016年9月22日
  • フィットネスの日
  • 日本フィットネス協会の設立記念日であり、9月は厚労省が実施する「健康増進普及月間」でもあるため制定される。国民の健康体力づくり推進が目的である。
  • 2016年9月24日
  • 歯科技工士記念日
  • 1955年設立の日本歯科技工士会により、2005年9月に50周年を記念して制定されたふたつの記念日のひとつ。もうひとつは10月8日の「入れ歯感謝デー」。

薬剤師の地域別時給[東日本]
地 域 東京23区 東京都下 神奈川県 埼玉県 千葉県 茨城県 群馬県 栃木県 静岡県 山梨県
平均値 ¥2,302 ¥2,203 ¥2,126 ¥2,229 ¥2,400 ¥2,508 ¥2,309 ¥2,255 ¥2,051 -
薬剤師の地域別時給[西日本]
地 域 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県 岡山県 愛媛県 福岡県
平均値 ¥2,249 ¥2,111 ¥2,114 ¥2,020 ¥2,111 ¥2,145 ¥1,960 ¥2,771 ¥1,913
(2015年2月~2016年1月)
AiDEM 株式会社アイデム 人と仕事研究所調べ

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